彦根城——滋賀県民が静かに誇る琵琶湖畔の国宝城郭の本当の魅力
2026-05-09·11 分で読める
# 彦根城——滋賀県民が静かに誇る琵琶湖畔の国宝城郭の本当の魅力
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## なぜ滋賀県民は彦根城を「あえて推さない」のか——地元の本音
「滋賀に何があるの?」と聞かれると、多くの滋賀県民は少し困った顔をして「うーん、琵琶湖……かな」と答えます。でも内心では、彦根城こそが滋賀最大の宝だと分かっています。あえて推さないのは、京都や大阪に比べて「観光地として張り合っても仕方ない」という独特の謙遜文化があるから。実際、全国に現存する天守はわずか12城。その中でも国宝に指定されているのはたった5城で、彦根城はそのひとつです。姫路城のような圧倒的スケールはないけれど、だからこそ人混みに揉まれず、石垣の苔や堀の水音を静かに味わえる。地元民にとって彦根城は「自慢するもの」ではなく「日常の中にある誇り」なのです。入場料は大人800円。京都の有名寺院より安く、密度の濃い歴史体験ができるのは正直お得すぎます。
> **地元の豆知識:** 滋賀県民は「琵琶湖の水を止めるぞ」というジョークで京都・大阪に対抗します。彦根城を推さないのも、この「控えめだけど実は自信がある」県民性そのものです。
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## 天守だけじゃない:地元民が繰り返し通う城内の穴場スポット
観光客のほとんどは天守に登って写真を撮り、そのまま帰ってしまいます。でも地元民が本当に好きなのは、城の北東に広がる大名庭園「玄宮園(げんきゅうえん)」です。ここは池泉回遊式の庭園で、水面に映る天守の姿が息をのむほど美しい。特に秋のライトアップ期間(11月中旬〜12月初旬、料金700円前後)は、紅葉と天守が水鏡に浮かぶ幻想的な世界が広がります。平日の夕方なら、ほぼ貸し切り状態になることも。もうひとつの穴場が、天守へ向かう登城道の途中にある「天秤櫓(てんびんやぐら)」。左右対称の美しい構造は日本の城郭でここだけとされ、石垣の積み方が左右で異なるという面白い特徴があります。足元ばかり見て息を切らして登る人が多いのですが、ぜひ立ち止まって振り返ってみてください。琵琶湖方面への眺望が一気に開けます。
> **裏技:** 彦根城の入場券(800円)で玄宮園にもそのまま入れます。別料金だと思って玄宮園をスキップする人が本当に多いので、チケットを捨てずに最後まで持っておいてください。
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## 観光客が見落とす城下町キャッスルロードの地元グルメと老舗店
彦根城の表門から南へ続く「夢京橋キャッスルロード」は、白壁と黒格子の江戸風町並みが約350m続く通りです。観光客はひこにゃんグッズのお土産店に吸い込まれがちですが、地元民が通うのはもっと渋い店。まず外せないのが「つる亀庵」の近江牛コロッケ(200円前後)。揚げたてを食べ歩きできる手軽さで、近江牛の甘みがしっかり感じられます。ランチなら「ちゃんぽん亭総本家」の近江ちゃんぽん(750円前後)が地元民のソウルフード。和風出汁ベースで酢を途中で加えて味変するのが滋賀流です。少し足を伸ばせる方には、四番町スクエア方面にある和菓子店「いと重菓舗」の「埋れ木」(6個入り約900円)を強くおすすめします。1809年創業で、井伊家にも献上された抹茶風味の銘菓。お土産としての知名度は低いのですが、地元では慶弔ごとに必ず登場する格別な存在です。
> **地元の豆知識:** 「近江ちゃんぽん」は長崎ちゃんぽんとはまったくの別物。豚骨ではなく醤油と和風出汁がベースで、野菜たっぷり。滋賀県民は「酢を入れる前と後で二度楽しめる」と必ず言います。
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## 琵琶湖×彦根城——季節と時間帯で変わる地元民だけが知る絶景
彦根城と琵琶湖の距離はわずか約500m。この近さが、季節と時間帯によって驚くほど多彩な景色を生みます。地元民がもっとも愛するのは、冬の早朝。琵琶湖から立ちのぼる朝靄の中に天守がぼんやり浮かぶ光景は「幻の城」と呼ばれ、写真愛好家が全国から集まります。ベストポジションは城の北西、琵琶湖沿いの「彦根港」付近で、12月〜2月の日の出前後(午前6時半〜7時頃)が狙い目です。春は言うまでもなく桜。城内に約1,100本のソメイヨシノがあり、内堀沿いの屋形船(1人1,500円前後・約45分)から見上げる桜と天守の組み合わせは格別。夏の夕暮れには、琵琶湖に沈む夕日が城のシルエットをオレンジに染め上げます。佐和山の方角から見ると、夕焼けの琵琶湖を背景にした天守が一枚の絵のようです。
> **裏技:** 春の桜ライトアップ期間(3月下旬〜4月中旬)は、内堀沿いを夜に歩くだけなら無料エリアからでも十分楽しめます。有料区域に入らずとも、堀の水面に映る夜桜は圧巻です。
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## ひこにゃんだけじゃない:彦根城を10倍楽しむ地元流の回り方
ひこにゃんのパフォーマンス(天守前広場などで1日3回・各約30分・無料)はもちろん楽しいですが、それだけで帰るのはあまりにもったいない。地元流のモデルコースをお伝えします。まず、午前中の早い時間(開門8:30)に入城してください。天守内の急な階段は幅が狭く、混雑すると渋滞します。朝一番なら天守最上階をほぼ独占できます。天守を出たら、西の丸から琵琶湖の眺望を楽しみ、そのまま北側の玄宮園へ。庭園のベンチで一息ついてから、南へ下ってキャッスルロードでランチ。午後はひこにゃん登場の時間に合わせて戻るのが理想的です。所要時間は全体で3〜4時間。JR彦根駅から城まで徒歩約15分で、電車なら京都駅から新快速でわずか約50分。日帰りでも十分楽しめますが、できれば一泊して、夜の堀端散歩と翌朝の琵琶湖の朝靄を体験してほしい——それが地元民からの、いちばん正直なおすすめです。
> **地元の豆知識:** ひこにゃんの登場スケジュールは彦根市の公式サイトで毎月更新されます。雨天中止になることもあるので、訪問前に必ずチェックを。また、ひこにゃんは「触れない・抱っこできない」ルールがあるので、遠くから写真を楽しみましょう。