東京・谷中——爆撃もバブルも乗り越えた古い街の歩き方
東京・谷中——爆撃もバブルも乗り越えた古い街の歩き方
正直に言おう。東京の大部分は第二次世界大戦の空襲で焼け野原になり、爆撃を免れた場所も80年代のバブル経済が破壊した。開発業者は魂のないマンションとパチンコ店を建てるために、街ごとブルドーザーで潰していった。しかし、奇跡的に谷中は両方の災厄を生き延びた。
谷中は、ネオンと至るところにあるスターバックスが現れる前の東京の姿だ。本物の下町——江戸時代の意味での「下町」、商人や職人が暮らした場所で、武士が屋敷を構えた山の手とは対照的な——がここにある。谷中を歩くのは、なぜか近代化を忘れてしまった東京に迷い込むようなものだ。そしてそれこそが、この街の魅力なのだ。
私は東京に8年住んでいるが、この街を好きになった理由を思い出したいとき、谷中に行く。インスタ映えする瞬間は期待できない。巨大なゴジラの頭もロボットレストランもない。でも、東京の人々が実際にどう暮らしていたか——そして今も暮らしているか——を見たいなら、ここが正解だ。
迷子になることを恐れない
谷中は日暮里、千駄木、根津の三駅が作る三角形に広がっている。JR山手線か京成線で日暮里駅へ。西口を出ると眼下に谷中銀座が見える——階段と夕日の有名なあのショットだ。
でも、すぐに谷中銀座に向かわないでほしい。みんなそうするから。その代わり左に曲がって、住宅街をさまよい歩こう。谷中は目的なく歩くことに報いてくれる街だ。路地は狭く、車一台がやっと通れるくらいで、近代的な都市計画では生まれない有機的な曲がり方をしている。木造家屋の間に挟まれた小さな寺、まだ100円で飲み物を売る自販機、あなたより年上かもしれない盆栽を手入れする老婦人に出会うだろう。
私のお気に入りは浄名院近くの裏通りにある職人工房の集まりだ。四代続く仏壇屋があり、伝統的な筆屋では、祖父と同じやり方で筆の毛を手で結ぶ高齢の職人を見ることができる。これらの店は広告を出さない。必要ないのだ。何十年も同じ顧客がいるから。
谷中霊園:予想以上に生きている場所
そう、墓地で時間を過ごすことを勧めている。
谷中霊園は広大で——10ヘクタールに7,000以上の墓——東京全体で私が最も好きな場所の一つだ。桜の季節には、家族が文字通り墓の間で花見をし、ブルーシートを広げて花びらが散る中で酒を飲む。敬虔さとカジュアルさが同居する、日本ならではの光景だ。
霊園のメインルートは巨大な桜並木で、春には花のトンネルになる。だが他の季節でも訪れる価値はある。最後の将軍・徳川慶喜、小説家の森鷗外、画家の横山大観など著名人の墓が、一般の人々の墓と混在している。
本当に素晴らしいのは、霊園が本物の公共空間として機能していることだ。地元民は駅への近道として横切る。老人たちは平らな通路でパターゴルフの練習をする。野良猫——谷中の非公式マスコットとなった有名な谷中猫たち——が日向ぼっこする墓石の上でくつろいでいる。気取らない静けさがある。
本物の食のシーン
トレンディなブランチスポットやクラフトコーヒーは忘れよう(もちろん、今はそういう店もあるが)。谷中の食は、30年、40年、50年と同じものを同じやり方で出し続けている店で成り立っている。
肉のスズキについて話したい。谷中銀座の肉屋で、小さな窓口から200円でメンチカツを売っている。その場で揚げるのが見られ、紙に包んで渡してくれる。通りに立って、熱いうちに、肉汁が指を伝うのも気にせず食べよう。これが谷中銀座の正しい体験方法だ。すべてが「体験」である必要はない。200円のメンチカツがそのまま完璧なこともある。
座って食べるなら、はん亭は明治時代の美しい三階建て木造建築の串揚げ屋だ。建物自体が登録有形文化財。畳に座り、季節の食材を完璧に揚げた串が次々と運ばれてくる。コースで一人4,000円ほど——安くはないが、雰囲気と質を考えれば価値がある。週末は予約推奨。
観光が忘れた店
谷中銀座は注目を集めるが——かわいくて写真映えして、猫とコロッケがある——本当の個性は、魅力的であろうとしていない店にある。ただそうであるだけの店に。
いせ辰は1864年から千代紙を売っており、美しい模様だけでなく、スタッフが各デザインの歴史を実際に知っているという点で訪れる価値がある。1枚200円から。私はギフト用の包装紙として買う——ロフトや東急ハンズのどんなものより良い。
菊見せんべいという店は江戸時代から手作り煎餅を作り続けている。窓越しに、炭火で煎餅に醤油を塗る様子が見られる。通り全体が焼き米と醤油が焦げる匂いに包まれる。一袋500〜800円で、スーツケースで潰れない優れたお土産だ。
これらの場所が印象的なのは、観光客向けに「伝統的な日本」を演じていないことだ。ただ続けているだけ。煎餅屋の主人は、父が煎餅を作り祖父が煎餅を作ったから煎餅を作る。ビジネス戦略ではない。ただそうしているだけだ。
実用情報
訪問のベストタイミング:平日の早朝か午後遅く。週末は混む。春(桜)と秋(紅葉)がピークだが、個人的には静かで街の骨格が見える冬が好きだ。
所要時間:最低3〜4時間。急ぐ街ではない。
お金:現金を持参。小さな店や屋台の多くはカードを受け付けず、SuicaやPasmoさえ使えない店もある。
谷中の素晴らしさは、媚びないことだ。かわいくも、エキゾチックでも、観光客向けの東京がやるような「本格的な日本らしさ」を演じようともしない。ただ自分自身であり続けている——近代日本史の二つの最も破壊的な力を生き延び、これまで通りのやり方を続けることを選んだ街。
そして正直なところ、10年ごとに自己改革する都市において、その静かな頑固さこそが最も東京らしいのかもしれない。
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