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北海道と梅雨——本州の雨季を知らない北の大地

2026-05-13·11 分で読める
北海道と梅雨——本州の雨季を知らない北の大地

北海道と梅雨——本州の雨季を知らない北の大地

正直に言おう。梅雨は本当に辛い。6月上旬から7月中旬にかけての約6週間、日本の大部分は湿気とカビと、洗濯物が乾かない悪夢のような状態になる。布団は湿っぽく、服は変な臭いがして、浴室に突然現れるムカデのことなんて考えたくもない。

だが、日本に住んで3年目にして気づいた事実がある。北海道は、この全国的な苦難にほぼ参加していないのだ。東京の友人たちが24時間除湿機を回し、永遠に湿ったタオルを絞っている間、北海道の住民は晴天と乾いた洗濯物、そしてようやく春が来たと思えるような天気を楽しんでいる。これは単なる気候の違いではなく、この時期の北海道の暮らし方そのものを変える、根本的に異なる現実なのだ。

大阪で5回、北海道で2回の梅雨シーズンを過ごした私は断言できる。もし6月から7月上旬にどこにいるか選べるなら、北海道に行くべきだ。

なぜ北海道に梅雨がないのか

梅雨は梅雨前線によって発生する。これは北からの冷たい空気と南からの暖かく湿った空気がぶつかる停滞前線で、日本の大部分に居座って雨を降らせ続ける。アジア各地のモンスーンと同じシステムだ。

しかし北海道は十分に北に位置しているため、この前線が通常届かない。オホーツク海からの冷涼な気団に守られており、本州が雨に打たれている間、北海道はまったく別の気象パターンの中にいることが多い。年によっては前線が北上して函館など道南に影響することもあるが、一般的に北海道は梅雨特有の長雨から免れている。

実際の数字を見れば一目瞭然だ。東京の6月の降雨日数が20日以上なのに対し、札幌は通常10日未満。湿度も大阪の90%超に対して札幌は快適な65〜70%。洗濯物がちゃんと乾く。太陽が見える。本州の夏に慣れた身には、正直かなりシュールな体験だ。

地元の人はこれを当然のこととして受け止めている。札幌の隣人に「6月にこんなに天気がいいなんて最高ですね」と話したら、「まあね、でも冬はひどいから」と肩をすくめられた。確かにその通り、田中さん。

「梅雨じゃない季節」の北海道

この時期、長い冬を経た北海道は本当に輝いている。本州が生存モードに入っている間、6月から7月上旬の北海道は第二の春——というより、4月や5月がまだ肌寒いので、本当の意味での最初の春を迎えている。

ファーマーズマーケットが活気づく。札幌の円山公園近くで土曜日に開かれる円山ファーマーズマーケット(東西線円山公園駅近く)は、まだ成長しているかのような新鮮なアスパラガスや、北海道が誇る新じゃがを買い求める地元民で賑わう。そしてこの時期、**とうきび(トウモロコシ)**の早生品種が出始める。最盛期は8月だが、6月にはすでに醤油とバターで焼いてくれる屋台が現れる。シンプルだが、これが私の土曜の朝の楽しみになった。

公園が実際に使える——当たり前に聞こえるかもしれないが、これは大きい。札幌中心部の大通公園は、7月にビアガーデンに占拠される前の6月が最高だ。近くのオフィスビルから来た会社員たちが木陰のベンチを陣取り、暗黙のシステムで常連が定位置を確保している。テレビ塔近くで12時半にコンビニのそばを食べている男性は、私が通る日は毎日そこにいる。

この時期、北海道では梅や遅咲きの桜の花見も行われる。函館の五稜郭公園は特に素晴らしい——星型の城郭を囲む桜並木は、展望タワー(入場料900円)から見るのがベスト。東京の花見の狂乱とは違い、朝6時に場所取りしなくても普通に座れる。

雨のない露天風呂は格別だ。定山渓(札幌から真駒内駅発じょうてつバスで約50分、770円)は、ぬかるみではなく快適そのもの。豊平峡温泉の露天風呂は、山に囲まれた巨大な湯船に浸かるだけで訪れる価値がある。雨に打たれることも、息苦しい湿気もない。

地元民が知っている食の旬

北海道の農業カレンダーは本州とずれており、6月から7月上旬は特定の食材がピークを迎える。これは国内観光客でもあまり知らない情報だ。

ウニのシーズンは海岸によって異なる。北部沖の利尻・礼文島では6月から8月が最盛期。ここのウニは、冷たい海で育つ特有の昆布を食べているため、本州の寿司屋で食べるものより甘くクリーミーだ。利尻に行けるなら、港近くの小さな店でウニ丼(2,500〜3,000円)を——高いが、ご飯が見えないほど盛られたウニの量に納得するはずだ。札幌の二条市場にも新鮮なウニはあるが、質はまちまち。地元の年配男性が買っている店を見つけよう。彼らは毎日入荷がある店を知っている。

アスパラガスは6月が旬。北海道産のアスパラは太く、甘く、年中出回る輸入物とは別物だ。居酒屋では塩焼きかベーコン巻きでシンプルに提供される。小樽の朝市(三角市場、小樽駅から徒歩10分)では、購入に興味がありそうに見えれば試食させてくれる店もある。

夕張メロンのシーズンも始まる——ニュースで100万円と報じられるあのメロンだ。もちろんそんなものは買わなくていい。小ぶりの夕張メロン(富良野メロンも同じく美味)がスーパーで2,000〜3,000円で手に入る。まだ高いが、北海道にいるこの時期なら友人とシェアする価値がある。果肉はオレンジ色で信じられないほどジューシー、香りが部屋中に広がる。

ジンギスカンは季節料理ではないが、6月になると屋外で食べるのが快適になる。観光客はだるまや松尾などの有名店に行くが、地元民には行きつけの店がある。私はすすきの地区のよろの滝が好きだ——雰囲気より肉質重視で、飲み物込みで一人3,000円ほど。肉を大量の野菜と混ぜ、やや甘めのタレをたっぷりかけるのがコツだ。

現実的な話:費用とタイミング

北海道への往復航空券は、ピーチやジェットスターなどのLCCで事前予約すれば2万〜3万円。6月は技術的にはオフシーズンなので、2万円以下の便が見つかることもある。新幹線はまだ札幌まで延びていない(2031年開業予定)が、函館までは行ける。